この記事は NZdaisuki さんで連載しているコラムに加筆修正したものです。
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ニュージーランドのバリスタ資格は国家資格っ!?
「ニュージーランドではバリスタの資格は国家資格って聞いたことがあるけど、資格がないとバリスタはできないの?」
と質問される方がいますが、資格が無くてもバリスタの仕事はできます。
実際にまいきーはNZQA(ニュージーランド資格認可局)認定資格、いわゆる国家資格を持っていないですが、たくさんのカフェからこれまでお仕事のオファーをもらってきました。
「それなら未経験でもバリスタになれちゃうの??」
- → なれます!!
ただ、バリスタ業務未経験の人にバリスタになるための研修をしてくれるカフェはかなり稀(まれ)です。
中にはウェイトレスとして仕事を始めてそこからコーヒーのことを教えてくれるカフェもありますが、決してすべてのカフェがバリスタの研修をしてくれるとは限りません。
そこで、ニュージーランドに来て1ヶ月以内にすぐバリスタとしてお仕事を始めて、バリスタとしての経験を積みたいのであれば、バリスタコース受講をおすすめします!
もちろん日本でのバリスタの経験(エスプレッソマシン)があるならどんどんお仕事に応募してみてください!
まいきーの失敗談
オーストラリアのパンケーキレストランで働いていた時にエスプレッソマシンでコーヒーを入れた経験がありました。
そこで、ニュージーランドで生活をスタートした時にバリスタのトライアルを受けました。
- ※トライアルとは?
- 一日職業体験のこと、2~5時間実際にそのお店で働きます。
しかし結果は惨敗!! トライアルを担当してくれたマネージャーさんからは、
「エスプレッソ抽出の基礎がなってないし、スチームもおかしいし、ラテアートも全然だめだから雇えないよ」
とはっきりとフィードバックをもらい(とてもありがたいことです^^)、せっかくだから基礎からコーヒーの事を勉強しよう!と思い、バリスタ・スクールに通うことを決意しました!
バリスタコースの中にも種類がありますが、バリスタの仕事やエスプレッソマシンについて総合的に学び、基礎を身に付けるのであれば【2週間のバリスタコース】をおすすめします。
主なバリスタコースの内容(コースに寄って異なります)
- コーヒー豆、エスプレッソを使ったそれぞれのメニューの解説
- エスプレッソマシンやコーヒー豆を挽く業務用機械(グラインダー)の使い方を学ぶ
- レシピに沿ったエスプレッソの抽出、ミルクのスチーミング・ラテアートの練習
- 限られた時間内で異なるメニューのコーヒーを同時に淹れる実技テスト
今回のコラムでは、ニュージーランドのオークランドにあるバリスタ・スクールを2つ紹介します。
おすすめのバリスタコース① Aspire2 International
Aspire2 International: Barista Essential Short Course のポイント
期間 月~木曜日の17:00~20:00まで 3時間×2週間 合計:24時間 取得できる資格 - NZQA(ニュージーランド資格認可局)認定資格 unit standard: 17288 Espresso Beverages for Service (5 credits)
- Service IQ Certificate of Achievement
料金 $495
- コーヒーの淹れ方はもちろん、コーヒーの歴史や豆の種類、準備やサーブの仕方などを学べます
- 受講した生徒さんからの情報だと、卒業試験がとにかく難しく1問でも間違えると合格できない!
(その分座学で学んだことがしっかり定着し、英語の勉強にもなりますね!) - 学校内にあるカフェで実際にお客様から注文を取り、コーヒーを淹れ、サーブする職業体験をできる点が大きなメリットです
(実際に注文~サーブまで動くことによってさまざまな疑問が出てきます) - エスプレッソやバリスタの基礎を座学でしっかりと学んで身につけて、エスプレッソマシンを使ってコーヒーを淹れれるようになりたい人にはおすすめ
学校情報
- 学校名:Aspire2 International
- 住所:20 Hobson St, Auckland
- Barista Essentials Short Course:https://aspire2international.ac.nz/barista/
おすすめのバリスタコース② Barista Academy
Barista Academy:Professional “Work Ready” Barista Course のポイント
期間 月~金曜日の2時間×2週間 合計:20時間 取得できる資格 - Graduate with The Barista Academy Advanced Barista Certification (WINZ認定コース)
- 料金
$845
まいきーはこのバリスタコースを受けました。
テキストと筆記試験は無い、実技フォーカスの講座です。もちろんエスプレッソマシンの使い方、ミルクのスチーミングの仕方など業務に必要なことは説明されます。
この学校の特徴 & 実際に受講した感想
- 卒業したら即戦力として使えるバリスタを育成している
- 即戦力のあるバリスタを育成していることに定評があるため、学校独自のFacebookグループ Job Board があり、カフェのオーナーたちが卒業生に向けて求人を行っている
- エスプレッソマシンも違うタイプが4台あり、1人1箇所ミルクスチーミングのノズルが必ずあたるので常に練習ができる
- スチーミングやラテアートの練習中に、わからない所を先生に質問したりアドバイスをもらう
国家資格の取得にはこだわらず、学校を卒業してから、すぐバリスタとして働ける即戦力・技術力をゲットしたい方にはおすすめの学校です。
学校情報
- 学校名:Barista Academy
- 住所:113 Wellesley Street West, Auckland
- Barista Essentials Short Course:https://aspire2international.ac.nz/barista/
- Instagram:https://www.instagram.com/thebaristaacademy.nz/
- (写真から講座の雰囲気がわかります)
バリスタコースを受講する際のポイント
もし、あなたがバリスタコース卒業後にすぐにバリスタとして働きたいのであれば、
【雇用者 (カフェのオーナー) は、バリスタに何を期待しているのかを考えて、能動的にバリスタコースを受講すること】がポイントです。
「雇用者が考えていることって何??」
具体的解説していきますね!
あなたを雇うかを決めるトライアル(お試し雇用)では、あなたがしっかり働ける人材かを判断されます。
何個もトライアルを受けて実感したこと
雇用する側からは資格を持っていたり、たくさん知識がある人材より、”いかに明日からすぐ働ける、現場で即戦力として動ける人材” を求めている。
(もちろんコーヒーに関する知識や資格は日々の業務や美味しいコーヒーの提供に役立ちます!)
実際にまいきーがお仕事をゲットしたときは、コーヒー豆の産地や焙煎、歴史などについて全然詳しくなかったです。
採用担当者は、一定のクォリティを保ちつつ、スピーディにコーヒーを作れるかを特に気にします。
- いくら完璧なコーヒーをつくれても、完成まで時間がかかりすぎてはいけません
- カフェはビジネスですのでロスト(廃棄) が少ない方が良い
- たくさんのお客さんに効率よくコーヒーを提供したい
トライアルでは最短10分、長い場所だと2時間~お試しでバリスタとして働いて適正をチェックされます。
以下の点を特に採用担当者は見ています。
- エスプレッソマシンを使ってのコーヒーづくりの基礎ができているか
- 周りのスタッフと協調して働けているか
- 効率よく作業をこなせるか (マルチタスクができるか)
ポイント
- バリスタコースでは、実際のトライアルで上記のように動けるようになる事を意識して受講する。
- → 結果:学習効率が良くなり、質問力と授業の理解度が向上します。
バリスタコース受講と同時進行でお仕事探しを行う
「え!バリスタコース受けている途中なのに、仕事なんて探していいの?」
2週間コースの折返し地点になったら、仕事を探し始めましょう!
理由① コーヒーを作る感覚があるうちにトライアルに行くため
手がスチーミングやラテアートの感覚を忘れないうちにトライアルに参加する必要があります
まいきーも1週間お仕事を休むと、ラテアートの感覚を取り戻すのに時間がかかります。
毎日300杯近くコーヒーを作っているので1時間くらいで感覚を取り戻せます。
しかし、
バリスタコースを卒業したばかりで1週間エスプレッソマシンに触らないと、感覚はどんどん鈍くなっていきます。
実際にバリスタコースを卒業して、期間が空いてから面接やトライアルに行った子は、トライアルでうまくコーヒーが作れなくて不採用になったという話もあります。
卒業後にエスプレッソマシンに仕事以外で触る機会というのはなかなかないです。
そのため、バリスタコースの受講中にお仕事探しをはじめ、早くお仕事をゲットしましょう。
理由② お仕事探しが長引くと、金銭的な余裕がなくなりバリスタジョブをあきらめてしまうため
卒業から期間を空けて、仕事を探しを初めてなかなか仕事が見つからないと、金銭的に不安になり、バリスタのお仕事以外の求人に応募してしまいます。
バリスタポジションのお仕事探しは、他のウェイトレスのお仕事に比べると、専門職になるためハードルが高いです。
そのため、場合によってはお仕事をゲットするのに2週間以上かかります。
そうすると、金銭的&気持ち的に余裕がなくなり、以下の思考になります。
- とりあえずホールスタッフで働いて、お金を稼ぎながらバリスタのお仕事を探そう
- 雇用条件の悪い飲食店でもとりあえずの仕事だからいいか、お金が必要だからしようがない
実際にバリスタになるために、日本で仕事を辞めてニュージーランドに来たにも関わらず、英語を使う必要のない居心地のいい環境で働き、バリスタの求人に応募するもなかなか面接にならない、トライアルのチャンスがあってもブランクが長いためコーヒーが作れない…を半年近く行っていた人もいます。
一度働き始めて、その環境に慣れてしまうと、なかなか人間はその居心地のいい環境から出ようとしません。
また職場の人間関係にも情が湧きすぎて辞めづらくなるものです。
もし本気でバリスタになることを目的としてニュージーランドに来るのであれば、当面 2,3ヶ月分の生活費を貯金してくることもおすすめします。
金銭的に余裕があれば
- 根気強く仕事を探すことができる
- エスプレッソマシンにさわれない期間に、バリスタスクールの1日コースなどに参加して、ラテアートの練習や先生からアドバイスをもらうことも可能
以上の理由から、バリスタコース受講中にお仕事探しを始めてみることをおすすめします。
バリスタコースであなたのコーヒーLIFEがもっと広がる!
今回はバリスタコースについて解説しました。
ニュージーランドでバリスタのお仕事をしてみたい方に興味を持ってもらえるようにコラムを書きましたが、下記の方にもバリスタコース受講をおすすめしています。
- せっかくエスプレッソコーヒー本場のニュージーランドに来たからコーヒーについて学びたい!
- 自宅でもっと美味しいコーヒーを淹れれるようになりたい!
- 日本に帰る前にニュージーランドで取れる実用的な資格に挑戦したい!
実際にバリスタのお仕事をする予定はないけど、上記のような理由でバリスタコースに参加する方もたくさんいらっしゃいます。
バリスタコース内では、他の生徒さんとコーヒーづくりを通して仲良くなることも多く、とても楽しいです。
実際にまいきーはバリスタコースで一緒になった子と仲良くなり、今では一緒の家に2年近く住んでいます。(笑
今回のコラムがコーヒーやバリスタに興味があるあなたの参考になればとても嬉しいです!