この記事では、バリスタの面接やトライアルの実体験に基づいた、バリスタとして採用されるためのアプローチ方法やポイントについて具体的に詳しく説明していきます。
今回のトライアル編では、数々のトライアルを経験・トライアルを受けに来るバリスタと一緒に働き&観察したまいきーがトライアル必勝法を解説します。
ひとつでもヒントを得て、あなたのトライアルに役立てばとても嬉しいです。
そもそもトライアルって?
一日職業体験のこと、30分~2時間程度実際にそのお店で働きます。
バリスタトライアルの目的
- 実際にあなたがどれだけ現場で動けるか
- エスプレッソマシン、グラインダーの基本の使い方を把握しているか
- どの程度のラテアートができるのか
- 効率よく仕事ができるか
- 短時間でどれくらいの理解度で仕事ができるのか
- 周りのスタッフとの協調性
- 適切な判断ができるか
- 一緒に長く働きたくなるような性格か
一般的には面接をパスしたあとに、そのまますぐコーヒーを何杯か作るか、後日日程を決めてトライアルを実施するのが一般的です。
詳細を次のセクションで解説していきます。
トライアルの主な流れ
まわりのトライアルを受けたバリスタや私の経験上、トライアルの主なパターンは2つあります。
トライアルパターン①
- 面接の後に、「じゃあ実際にコーヒー3杯くらい作ってみて?」
- → うまくできればそのまま採用
トライアルパターン②
- 面接で、「いいね!じゃあ後日トライアルに来てもらうからよろしくね!」
- → 指定された日時に30分〜2時間程度トライアル
- ①まずは採用担当者かバリスタが一通りのメニューの説明や、コーヒーマシンの使い方を教えてくれる
- ②他のバリスタと一緒 or 一人で一定の時間コーヒーを作る
- ③採用担当者がフィードバックをくれる
- → そのまま採用で雇用契約書の記入
- → 後日結果を連絡する
トライアルパターン番外編:まいきーの場合
- 面談後に会社のラボにたくさんある業務用エスプレッソマシン触ってもいいよと言われる
- 色々触っていたところに来たバリスタトレーナーの人を質問攻め
- コーヒー(ピッコロ)を2杯淹れて談笑する
- 気づいたら採用
というトライアルなしのかなりイレギュラーな採用方法です。
(採用されたことにまいきーは気づかず、「それで、いつトライアルに来ればいいの?」と質問して笑われました笑)
なぜトライアル無しで採用されたのか?
採用担当者に聞いたところ、
前職で一日コーヒー豆6KG分の注文をこなせるという点が採用の決め手。
現役バリスタが教える【トライアルのポイント】
実際にトライアルに来た人に Work Flow (お仕事の流れ) を説明したり、一緒に短時間仕事をした経験から、特に採用担当者がチェックしている重要なポイントをまとめました。
①効率良く動く
いくらラテアートがきれいで美味しいコーヒーを作れても、忙しいカフェでは1杯のコーヒーづくりに時間がかかりすぎてしまうと不採用になります。
具体的な例
- 3つのコーヒーオーダーが入れば、1杯ずつミルクをスチームせずに、2~3杯同時にスチームして、3つ同時に提供する
- 異なるテーブルの注文でも同じ種類のミルクを2杯同時にスチームする
②一緒についてくれる人にたくさん質問する
わからないことは都度、確認をとることをおすすめします。
質問をするということはこの人は自分の勝手な判断で仕事をしないというアピールになります。
③一緒に働きたいと思わせる雰囲気づくりを心がける
- 笑顔
- 話し方
- 意思疎通ができる程度の英語
- 他のスタッフとの協調性の高さをアピール
- トライアル後に一緒に働いたスタッフに採用担当者がフィードバックを聞くことがあります
トライアルのポイントをまとめると【自分の動き方や周りのスタッフへの印象を考えて行動する】ことが大事です。
トライアル ”悪” 印象TOP3
- 今まで一緒に働いてきたバリスタから聞く”一緒に働きたくないバリスタ”
- トライアルで採用されないバリスタ
の特徴をまとめました。
ぜひこれらの特徴を反面教師として使って、トライアルでの好印象を狙いましょう!!
①汚い
- エスプレッソマシンの周りを清潔に保てないバリスタは非常に嫌われます
- クリーンネスを心がけ、コーヒーマシン周りをきれいに保つようにしましょう
- ミルクジャグや、チョコレートパウダーの粉をこまめに掃除する
- スチームノズルとベンチ(作業台)を拭くタオルを使い分ける
②言うこと聞かない・自分で判断する
- カフェ独自のルールを説明されたのにも関わらず、自己流で業務をすすめる
- わからないことを確認せずに失敗する人は信頼されません
- レシピを忘れたり、コップのサイズが不明な場合はその都度確認をとりましょう
③行動が遅い
- 一個のコーヒーを完成させるのに時間がかかりすぎる
特に忙しいカフェは効率良く働ける人材を求めています。
たとえ注文が1つしかなかったとしても、いかに正確に早く、一定の品質を保ってコーヒーを作れる人材が評価されます
トライアルに何度も挑戦しても仕事が決まらない人への3つの提案
そんな風に悩んでいる人もいると思います。もちろんトライアルを受けるごとに経験は増えます。
ただ受け身でトライアルを受けているだけではいつまでたっても採用はもらえません。
そこから次のトライアルに対してどんな改善点があるのか?何が自分に足りないのかを考えるために役立つ3つの提案について解説します。
提案① 問題点を採用者にフィードバックをもらう
トライアルのあとに質問ありますか?と聞かれますので思い切って、今回のトライアルの良かったところと改善したほうがいい点を採用担当者に質問してみましょう!
もし仮に不採用になっても、フィードバックを次のトライアルに活かすことができます。
提案② 無給で構わないので数日働かせてもらう
お給料も出ないのに仕事するなんてメリットあるの??
もちろんあなたと、雇用者両方にメリットがあります。
- うまく働けたら採用の可能性あり
- 短期間でも一緒に働くことによって職場の人間関係を構築することができる
- 雇用者には人件費削減のメリット
- 応募者には実務経験として次の面接で話せる
例:数日間カフェでボランティアでバリスタの仕事をしたことがあります
提案③ 定期的にFacebookに自分の広告を投稿する
上記の記事で紹介した、Facebook グループに定期的に自分の広告(バリスタの仕事を探している旨の投稿)を投稿しましょう。
雇用者の目に留まるように曜日や時間帯を変えて投稿すると言う方法もあります。
周りの目を気にしちゃう日本人あるある
何回も投稿すると他の人に
「この人何か問題があるんじゃないか?」
「この人まだ仕事見つかってないんだ!」
とか思われないか心配する人がいます。
しかし、他人の投稿を何回もチェックする人はいないですし、毎日何人もの人が投稿しているのであなたの投稿を覚えている人はほとんどいません
仮に覚えている人がいて何かを思われてもそれはあなたの人生に全く関係がありません。
目的は面接やトライアルのチャンスをゲットすることですから、何回も投稿してチャンスを掴みましょう!
お仕事GET講座をとおして、まいきーが伝えたいこと
12回の連載コラムの依頼をいただいたときから、このコラムを書いている現時点において(2021年5月)、ニュージーランドの国境はCOVID-19 の影響で閉鎖されており、日本からのワーキングホリデービザを使っての渡航ができない状況です。
コラムの連載を始めたときは、ニュージーランドのコーヒーやカフェ文化をまず紹介し、最後は未経験からどうやってバリスタのお仕事をゲットするかをコーヒーについてあまり詳しく知らない方でも興味を持ってもらえるような内容が書きたいなと考えていました。
コラムを連載してから1年が経ちましたが、いざ面接やトライアルなどのお仕事探しについてのコラムを書き始めたとき
「国境が閉まっている今、はたして私が発信する情報に価値があるのだろうか?」
「もっとみんなが今必要としているトピックを扱ったほうがいいんじゃないか?」
と思い始めました。
そんなとき、コラムの読者さんからメッセージが来ました。
「ブログやツィッターの情報発信、本当に参考になります!いつかNZに行ってまいきーさんに会いたいです!」
「ワーホリに今は行けないですが、日本でカフェでの仕事はじめました!絶対にニュージーランドに行ってバリスタになります!」
これらのメッセージが、なぜ私が情報発信をするかの目的を思い出させてくれました。
今ニュージーランドに来れない状況だからこの情報が必要じゃないのではなくて、
- 【あなたが何かに挑戦したいと思ったときに、参考にできる情報を発信したい】
- 【やる気があるのにやり方がわからない、と悩むあなたの悩みを解決して背中を押す情報を発信したい】
これがそもそも私が情報発信をする目的でした。
実際に国境が開いた時のためにすぐスタートダッシュできるように、多くの方が現状国境が開いていないにも関わらず、お仕事GET講座【履歴書編・お仕事探し編・面接編】のコラム記事を読んでいて、アクセス数が上がっています。
情報を知るだけでも、あなたが挑戦したいことや夢への一歩になります
あらためて、私やいつも情報を共有してくれるまわりのバリスタ友達の経験や知識をもとに発信している情報が、一連のコラムをとおして
あなたの夢を叶えるお手伝いになればとても嬉しいです。